それでも電磁波は迫ってくる!
電磁波に関わる問題というのは多岐にわたるわけで、一般にはほとんど知られることはないであろうと思われるような事案にも時たま遭遇することがある。
もとより電磁波に繋がるような事象はことさら触れることはタブーというのが世間一般の趨勢であって、いまのところ上から下までそのように置かれている。
そうした状況にあって、先般都内のA氏から電磁波関連の相談があった。
A氏は30年以前から貿易関連の仕事をされており、長年住み慣れたマンションを拠点にして活動されてきたと云うことであった。
問題はその住み慣れたマンション環境についてであった。
そのマンションは仕事の拠点としても便利で、特にその居住環境も気に入っておられたのであるが、今現在思わぬトラブルにあっているということだった。
そのマンション内で仕事をしているときに限って、あるときからとにかく表現のしようのない不快感に襲われ始めたというのだ。
A氏はそのような不快な感覚は、これまで経験したことがないという。
何が原因なのかは分からないが、皮膚がピリピリするような、虫が這いずり回るような違和感を感じるというのだ。
一体これはどういうことなのか?
何らかの病気なのか?
原因らしいものは見当たらない。
A氏は突然のことで、当初この件ではひどく戸惑ってしまったということであった。
そんなときであった。
A氏は職業柄、海外のニュースや情報に接する機会が少なくないのであるが、いつものように最新のニューズウィーク誌を読んでいてある記事に眼が止まった。
そこにはキューバのハバナ市内にあるアメリカ大使館で発生した謎の事件が大きく報道されていた。
米国大使館職員二十人以上が体調に異常を来し、職務に支障を来す事態に陥ったというのである。
それは謎の音波攻撃、電磁波を使った陰湿な事件が想定される何とも不可解な記事内容であった。
米国は原因を究明するためにキューバの現地に二千名もの調査員を派遣したという。
その後もネット上では「ハバナ米国大使館事件」として取り上げられていた。
A氏はこの記事の事件のことが気になり始めた。
ハバナの米国大使館と同様の何らかの嫌がらせ・攻撃を自分も外部から受けているのではないかという懸念を抱いた。
大使館で発生した事件と自分が経験した不快な現象とを比較してみた結果、A氏の身にもいくつか思い当たることがあった。
考えてみるとここ最近、このマンションでは目に見えて入居者に変化が出始めていた。
どうしたことか長年住んでいた人たちが次々と転居し始めたのである。
当初は気にもしていなかったが、立て続けにそれまでの住人がマンションから出て行くのを見てA氏は怪訝に思ったという。
その結果マンションの住人が立て続けに次々と入れ替わり始めたのだという。
退去者が出るとすぐに新しい入居者が現れた。
それもどうしたことか新しい住人は皆外国人ばかりであった。
英語が得意なA氏がときたま話しかけるのだが、彼等には英語が通じない。
その後のマンションの状況は、入居者がどんどん入れ変わっていった。
A氏はしばらくしてその全貌に気付いたのだという。
そして今現在のA氏の置かれている状況はというと、このマンションの日本人の住人はA氏一人だけになったと云うことである。
結果的には、他の住居者はすべてこのマンションから早々に退去し、すでに転出してしまっていたのだ。
マンショに残った日本人はA氏ただ一人とは驚きである。
しかもおかしなことに新たな入居者はすべて外国人であり、驚いたことに彼等は同一のグループであるということである。
その結果としてA氏が居住するマンションはそうした外国人グループにほぼ占拠されつつあるという状況に陥ったわけである。
A氏にとっては、これは相当なショックであったようだ。
それまでの経緯そのものが何とも不可解であって、理不尽な成り行きに思えてならないというのである。
A氏は、何か計画的な作為があったとしか考えられないという。
「しかし、何故そういうことが現実に起こり得るのか理由がまったく分からない」という。
そしていまもA氏は、以前同様に不快な感覚と違和感に苛まれ続けているのだという。
その忌まわしい現象は継続しているだけでなく、以前より酷くなったという。
A氏もここから出て行くように、誰かに強制されているのだろうか?
「これはいわゆる電磁波攻撃というものではないのか?追い出しのための嫌がらせだ!それこそハバナ米国大使館事件とまるでそっくりではないか!」と、A氏は憤る。
A氏は「知人の弁護士や親しい医師にも個別に相談したが、このままでは一向に埒があかない。どうしたらよいのか?」といわれる。
A氏はしきりに法的に対処するといわれるのだが、それは極論として無理な話しである。
日本ではこうした状況で対処する方法は限られている。
A氏に対しては、ここは自主防御、自衛するのが最善の対策方法だと応える。
その理由もしっかりと伝えた。
A氏は海外生活も経験されているだけに考え方も直裁ですこぶる合理的で、行動的且つインテリジェンスがしっかりしている。
そしてA氏自身は、そうした嫌がらせや攻撃には決してひるまないし、このマンションから退出するつもりはないと云った。
現在もA氏の経過を追っている。
日本でもこうした事象があちこちで発生してくるであろうが、日本人にはこうした事例は不可解なままで見過ごされていくだけである。
平和な日本では、こうした類いの危機管理はまったく手薄でしかない。
その結果、為す術もなく隅に押しやられて庶民は泣き寝入りするだけであろうか。
インテリジェンスを持つ者はそれなりに自衛するであろうが、電磁波傷害など少数派の問題は一般社会に普遍的に共有され得るものでもない。
ただ、ただA氏の今後の健闘を祈るばかりである。
「天魔王信長の野望を打ち砕く 我が武略に勝算あり」 ノンフィクション ¥880 |
「戦国日本人奴隷貿易の真相とキリシタン弾圧の背景」 ノンフィクション ¥1280 |
「治療家・セラピストのための生体経絡・生気論」 ¥980 |
「時代小説短編集・憑依(つく)」 ミステリアスな題材による時代小説 ¥280 |
「徐福渡来伝説を検証する」太古の日本に渡来した徐福とは何者か?古代史ドキュメント ¥400 |
謎解き奇々怪々「歴史探偵団㊙情報」五十三話 ¥820 |
「おいしいりょうりをつくろう」 電子絵本シリーズ ¥280 |
「こわいおばけがでたぞ!」 電子絵本シリーズ ¥300 |
「とおせんぼ」 電子絵本シリーズ・ぬりえができる ¥280 |