「びったりさん」がやって来た!
北九州、それも福岡県糸島地方周辺には面白い方言がある。
それは「びったり、びったれ」という表現がされるのであるが、通常は「びったりさん」という云い方で使われる。
一応、「びったり」に、「さん」が付いているので、知らない者が耳にすると何となく「びったりさん」という語彙は「べっぴんさん」に近い感じを受けてしまう。
「さん」が付くことで、幾分かその意味が和らげられているのかも知れないし、実際そのように聞こえる。
それと「びったりさん」という響きは、どことなく可愛い響きがあるようにも感じないでもないので、その言葉の響きとしては悪い感じはしない。
人からいきなりそう云われたら何だか褒められたような感じに響いて、意外と良い意味に受け取られてしまうのかも知れない。
面白いことに、この「びったりさん」という語彙は男の会話ではまったくといっていいほど使われない。
私自身は、男同士の会話ではこれまで一度も耳にしたことがない。
使わないというよりは、男社会では余り知られては居ないのかも知れない。
使うのは大抵女性であって、女性の仲間内ではよく使われているようである。
「びったり、びったれ」の本来の意味は「だらしない、無精者」ということなのだが、何故だか糸島地方では女性用語として使われてきている。
その意味は意外と広範囲であって、だらしないとか、無精者、不潔者という以外にも、家の中での掃除や後片付けなどの始末の悪い、怠け者のルーズな女という意味合いが含まれている。
要するに女性が女性を評価するとき、だらしない女とか締まりの無い女とかいう捉え方がされるわけで、とどのつまりこの「びったりさん」という言葉そのものには、家事全般において始末の悪い女という手厳しい評価がそこには込められていることになる。
当然のことながら、糸島地方生まれの女性はこの「びったりさん」という言葉で、周囲から評価されるのをある種の屈辱だと観ているようである。
人から「びったりさん」とは、絶対に云われたくはないと女性は誰しもが思っているに違いないわけで、ある意味それだけの強烈な表現として「びったりさん」は女性の仲間内では機能しているのだと思われる。
とにかく女性は他人から、「びったりさん」と云はわれたくはないと思っているわけだ。
だからであろうか、糸島地方の女性の多くは働き者であって、「びったりさん」という方言はあっても、滅多に本物の「びったりさん」は居ないのである。
「びったり」という方言は、糸島地方だけで使われるのかと思っていたら、大分県北部でも使われているらしい。
そこでは「びったりさん」ではなくて、「びったれ」である。
通常「びったれになるな!」という云い方がされるらしく、ここでは男女関係なく一般に使われる。
大分県には同じような方言として「ずうそう」という表現があるが、その意味は「怠ける」、「怠け者」ということである。
「こんずうそうが!」、「ずうそうばしよる」という云い方である。
大抵は親が子供を叱りつけるときに使われる。
働き過ぎの日本人は、出来たら「びったりさん」や「ずうそう」が多少は増えてもいいのではなかろうかとは思う?
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